GX志向型住宅とは?

そもそもGX志向型住宅って?

GX志向型住宅とは、優れた断熱性能と高効率の設備を導入し、
太陽光発電などの活用で、年間のエネルギー消費量をゼロにする住宅のことです。
特長は、断熱等性能等級6以上の高い断熱性能を持ち、省エネ・創エネ設備を備えていることです。


GX志向型住宅の基準は?

GX志向型住宅は、以下の基準・要件を満たすことが条件になっています。
①断熱等性能等級「6以上」であること
②一次エネルギー消費量の削減率が下記を満たすこと


③HEMS(住宅エネルギー管理システム)を導入してエネルギーの見える化・設備機器が制御できること
※HEMSとは、家庭のエネルギー利用状況を「見える化」し、節約や効率的な利用をサポートするシステムのことです。


 

断熱等性能等級は等級「6以上」が求められ、太陽光発電システムなどの再生可能エネルギーを除き、一次エネルギー消費量を35%以上削減することが条件になっています。
また、一般地域の場合では再生可能エネルギーを含めて100%以上、寒冷地等においては75%以上の一次エネルギー消費量削減を満たした住宅が、GX志向型住宅として認められます。
さらに、HEMSの導入もGX志向型住宅の基準になっています。

ZEH住宅・長期優良住宅との違いは?

GX志向型住宅と似た制度に、ZEH住宅や長期優良住宅があります。
GX志向型住宅との違いはどんなところなのでしょうか?
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)住宅は、電気やガスなどで消費するエネルギーを、
太陽光発電などでつくるエネルギーで補い、年間のエネルギー収支を実質ゼロ以下にする住宅のこと。
長期優良住宅は、エネルギーの消費という観点ではなく、
長期にわたり住宅を良い状態で使うための対策がおこなわれた住宅のことです。
GX志向型住宅を含めたそれぞれの基準を比較すると、以下のようになります。



GX志向型住宅は、ZEH住宅や長期優良住宅と比べてより高い断熱性や省エネ性が求められています。


【最新情報】『GX ZEHシリーズ』が新たに定義

2025年9月 「今後より高い省エネルギー性能を掲げることが期待されること」「再生可能エネルギーの自家消費の拡大の促進を行う必要があること」を踏まえ『GX ZEHシリーズ』が新たに定義されました。
新基準である『GX ZEH』は2027年4月から適用開始となり、以下の4つの区分に分かれています。



 

GX ZEH+
・外皮性能:断熱等性能等級6に準拠するUA値・ηAC値の基準を満たすこと
・省エネ設備導入:再生可能エネルギーを除いた「基準一次エネルギー消費量」から35%以上の一次エネルギー消費量を削減すること
・再生可能エネルギーの導入をおこなうこと
・再生可能エネルギーを含めた上で「基準一次エネルギー消費量」から115%以上の一次エネルギー消費量を削減すること


GX ZEH
・外皮性能:断熱等性能等級6に準拠するUA値・ηAC値の基準を満たすこと
・省エネ設備導入:再生可能エネルギーを除いた「基準一次エネルギー消費量」から35%以上の一次エネルギー消費量を削減すること
・再生可能エネルギーの導入をおこなうこと
・再生可能エネルギーを含めた上で「基準一次エネルギー消費量」から100%以上115%未満の一次エネルギー消費量を削減すること


Nearly GX ZEH
・外皮性能:断熱等性能等級6に準拠するUA値・ηAC値の基準を満たすこと
・省エネ設備導入:再生可能エネルギーを除いた「基準一次エネルギー消費量」から35%以上の一次エネルギー消費量を削減すること
・再生可能エネルギーの導入をおこなうこと
・再生可能エネルギーを含めた上で「基準一次エネルギー消費量」から75%以上100%未満の一次エネルギー消費量を削減すること


Nearly GX ZEH
・外皮性能:断熱等性能等級6に準拠するUA値・ηAC値の基準を満たすこと
・省エネ設備導入:再生可能エネルギーを除いた「基準一次エネルギー消費量」から35%以上の一次エネルギー消費量を削減すること


 

『GX ZEHシリーズ』では、設備要件として、高度エネルギーマネジメントの導入が必須となっています。
エネルギー計測装置(HEMS)により、再生可能エネルギーの発電量等を把握した上で、住宅内の冷暖房設備、給湯設備等が制御可能であることが求められ、「GX ZEH+」、「GX ZEH」、「Nearly GX ZEH」では、定置用蓄電池の導入が必須となります。